vol.256 弾道測定器の使い方



今日は弾道測定器について


トラックマン(http://trackmangolf.jp/)を代表に、様々なものがあります。


ツアープロは、練習の時にこういった機器の正確で精密な数字を使ってスイングを調整しています。(全てのツアープロがやっているわけではありません)


ヘッドスピードの速いプロは、インパクトがほんの少しズレただけで大きな曲がりにつながってしまいます。

正確な数字が把握できれば、理想のインパクトに対して、どのように、どの程度ズレているのかが分かるので、感覚に頼らずに事実を把握し、安定した位置に向けて調整がしやすくなるのです。


スイング(インパクト)のズレが少ないツアープロ、つまりスイングの調整が微調整の範囲で済むような場合は、機器の数字を見てチェックするというような方法でも、良い練習ができるでしょう。



ボールが


なぜ、右に曲がるのか?左に曲がるのか?


なぜ、高いのか?あるいは上がらないのか?


なぜ、スピンが多いのか?少ないのか?


なぜ、スライスするのか?フックするのか?


なぜ、飛ばないのか?


なぜ、不安定なのか?


こういった事項を正確な数字で見ることで、“誰でも” その状況が「把握できる」のは良い点ですね。


計測機器は、極端なことを言うとゴルフを知らなくても数字の把握の仕方さえ知っていれば誰でも使えるものです。

数字は単なる知識だからです。


例えば、コンピュータの電源を入れて、立ち上がったらメールのソフトやwebブラウザを立ち上げてメールを送る


こういった知識と全く同じです。

知らないと分かりませんが、特別な能力は不要ですね?

単に使い方を覚えればいいだけです。なので誰でも使えるとてもいい機器なのです。



アマチュアでも、ツアープロのようにインパクトが大きくズレていない人ならば、数字を見て「ちょっとした点」でうまく打てる方向へスイングを調整することができるでしょう。



弾道測定器の恩恵は他にもあります。

インパクトの瞬間の正確な数字が把握できるようになったことで、今までの常識が覆った点もあるのです。


フェードやドローといったインテンショナルショットは、軌道とクラブフェースの向きの関係性が整理されて、コントロールしやすくなりました。


意図したよりもスライスがきつくなってしまう時、逆にあまりスライスしない時などの原因が分かるようになったのです。


(右打ちの方の)スライス系の球筋よりもフック系のほうが、ボールをより大きくカーブさせやすいと言うことも判明しています。


それから、バックスピンもクラブフェースを開いていたほうがスピンが多くかかるように思われていましたが、実際にはクラブフェースが閉じている方がスピンが多くかかるという事も判明しています。

(*これはロフトのあるウェッジのコントロールショットにおいてです)



さて、こういった機器を使えばより早く上達するのでしょうか?


上記したトラックマンのサイトではレッドベターも推薦動画に出演しています。


しかし私が本人と直接話をした時には、、、、、


「アマチュアには必ずしも必要ではないのでは?」と言っていました。


それはトラックマンで正確なデータを取らなくても、スイングをビデオ撮影すれば、


インパクトがどうなっているのか?

何が問題でそのズレが発生しているのか?


が分かるし、今までのレッスンではそうやってキチンと修正できることを証明してきたからだと思います。


私もそれを聞いてからは、レッスンでトラックマンを使うことは、あまりなくなりました。


しかし、例えば2本のドライバーが合って、どちらが合っているのか?そういったことを調べるのにはとても有効なので使いますし、言葉で言うよりもデータをお見せした方が一目瞭然なので、数字を見てもらいながらレッスンをするというのも良い方法だと思います。



こういった機器を使う時の注意点は、フックする、スライスする、その他色々なミスを「無くすように」してはいけないという事です。


「えっ!?ミスを無くしちゃいけない??」


と思いました?

そうではないですよ^^


たとえば、ミスショットが右に飛んで、スイング軌道が大きくインサイドアウトだと判明したとしましょう。


それを「インサイドアウトだから、もっと左に振り抜いて」と言うようにしても、効果は望めないという事です。


インサイドアウトになってしまうのは、インパクトでそのように動いているからですが、その原因が必ず別の部分にあるのです。


その原因を放置して「インパクトだけを改善する」という事はほぼ不可能に近いことをやろうとしているようなモノなのです。


レッドベターが結果を残してきたのは、ゴルフスイングを一連の連続動作ととらえて、その連鎖反応を良くするように修正するからなのです。

インパクトのズレをそれ自体ではなく、原因から修正するという方法です。


問題の原因(要因)を突き止めて、そこを修正することで結果的にインパクトが変わるのです。


もちろん、場合によってはインパクト自体を改善しなくてはいけないタイプの人もいます。


しかし多くの人は、インパクトを改善するためには、「それが上手くできない要因」の方を修正することが大切なのです。


弾道測定器を使って練習している人のほとんどは、インパクト自体を修正しようとしています。

これは、クラブのフィッティングにも共通していますね。


出た数字を、良いとされる方へ向けて調整する。

という方法です。


クラブは道具なので変えれば即弾道が変わりますから、スライスを減らすために、例えばフックフェースのものやボールがつかまりやすい設定に調整するということができます。


ただそれでスライスが完全になくなるでしょうか?

あるいはフックは?

答えはみなが知っていますね。


弾道測定器でチェックできるのは、インパクトのみ。


そこまでの過程はチェックすることができないのです。


素晴らしい機器も、結局のところ使う人間次第で良い道具ともなれば、宝の持ち腐れともなるのです。


機器に振り回されるのではなく、うまく利用して向上に役立てたいものですね。



今週も最後までお付き合いありがとうございました。


本当のナイスショットと安定したスコアアップのために

A.Ishida