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vol.230 良い練習とは?



今日は、あなたが一生懸命やっている練習について


私はかつて研修生だった時に、キャディーなどの仕事がある時で1日3~4時間、週1回の休みの日は8~9時間ほど練習していました。

初めの半年間は、毎日400球~800球ほど打ち込みました。

その時はただひたすらに、ボールを狙ったところに打つことのみに専念し、朝から晩まで練習場で過ごしました。

クラブを握らない休息日は月に1回のみ。


それだけやって上達したことは、唯一ボールコントロールです。

ですから今でも打ち方(すなわちスイング)のことを全く考えずに打てば、たいていは狙った方へ打てます。


その後、自分のスイングはおかしいと気づき、ありとあらゆる情報や指導をもとに、ビデオ撮影などしながらスイング修正のための色々な練習を積み重ねました。

日本で手に入るレッスン書はほぼ全て読みました。また当時はビデオテープでしたがレンタルビデオ店で借りては見ていましたし、雑誌も週刊や月刊含めほぼ全て立ち読みしていました(笑)

その期間約3年半。

練習に費やした時間は、毎日ほぼ同様ですが、その3年半で上達したことは、スイングに関しては1つもありませんでした(笑)。

私のスイングの本質は全く変わらなかったのです。。。


(さすがに毎日やったパターやバンカーはへんてこなスイングでまあまあ上手くなりましたが(笑))



さて、何をお伝えしたいかと言うと、いくらたくさん、あるいは一生懸命、あるいはかつての私のように死ぬほど練習しても、上達していなければ、何もやっていないのと同じだという事です。


当時、研修生の先輩でいつもパチンコに行って全然練習しない人がいました。

私は朝から晩まで練習場、その人はパチンコ。それでスコアは私よりもその先輩の方が良いのです。


時間の無駄ですね?パチンコやってたり、テレビ見てたりしているのと変わらないならまだしも、負けるんですよ?

その時はそうは思いませんでしたが、今はハッキリと「時間の無駄だった」と分かります。

まあ一生懸命取り組んだことで、自己満足はしていましたし、精神的には少しは成長したかもしれませんが、技術が向上してスコアアップしていなければ、目的を達成していないので意味はあまり無かったと思っています。


今でも役立っている唯一のことは「どんな練習には意味がないか」はよく分かるという事です(笑)。


私は、かつての私のように時間を無駄に使っている人を見ると、胸が苦しくなってきます。

そして、頑張って練習している人ほど、「何とか助けてあげたい」と思うのです。。。



さあでは、もっと練習の効果を出すにはどうしたら良いのでしょうか?


1)目標を決める

2)手段を決める

3)実行する

4)軌道修正する

5)完遂する


やる事はこれだけです。


私やあなたも含めて多くの方は、2~4のところで行ったり来たりしているわけです。


効果を出すには、まず2)の「正しい手段」つまり、どんな練習をするか?を決めなくてはいけませんね?

そして、それを「やり続ける」こと。前に進んでいなければ、4)軌道修正する。

そして、完遂する。


数日前に、初めてレッスンにいらした方のお話しをしましょう。


ゴルフを始めて2年半。週5~6回練習&レッスン(!!!)。

今まで5~6人の先生に教えてもらったそうです。


その方の最近の平均スコアは138前後。ベストが126。


その方いわく「練習だと8割くらい当たるけれどコースに行くと失敗しか出ない」との事でした。

特にドライバーが酷くて、トップか、空振り、先端に当たって超右へのゴロ。


実際、最初に打っていただいた時も、上記のミスがほとんどという状態で「本当に練習だと当たるのかな??」と感じました。


この方はまさに「良くない練習をしている」良い例(!?)です。

一生懸命取り組んで頑張っているけれど、まったく成果が出ていない。


もちろんこの方の場合は、良くないのは指導者です。指導者が「こうやってスイングしなさい」と言ってその通りやっているのに、全然上手くならないのですから。


ちなみにこの日は午後にコースレッスンに行きましたが、9ホールで7回使ったドライバーショットの中で、今まで出ていたチョロ、空振り、先端に当たる右へのミスは1球も出ず、スライス気味や若干のトップは出ましたが、ほぼちゃんと「当たりました」。


「生まれて初めてボールを打てた気がする」と仰ってました(笑)。


世の中にはこういう方がたくさんいるのです。。



さて、良い練習方法を確認していきましょう。



練習で大切なことは、


・何度もやっているから慣れてきて上手く打てているのでは?

・たまたま上手く当たっただけでは?


という事を“常に”疑いながらやることです。

コースでは1度しか打てないのです。


そして、練習で取り組んでいる1つのポイントを、実際のプレーでも試してみることです。


もちろん1度しか打てないので失敗もあります。しかし良い練習テーマであれば、自分にとっての大きなミスが頻発せずにプレーできるものです。




練習で大切なこと、更には、


・グリップ、姿勢、ボール位置、方向の確認。


→多くの人がこれらを適当に、あるいは、「まあ出来ているだろう」程度で済ませてしまい、問題に気付かずに打ち続けています。

→練習でそうなのですから当然コースでのプレーでも悪いグリップ、悪い姿勢、悪いボール位置、悪い方向取りでやっています。

これで安定して良いショットが打てるでしょうか?


・ミスしたスイングを続けない


→多くの人が、失敗してもそのまま同じ意識で打ち続けます。そのうち当たりますが、コースでは何度も打てません。

練習で出る一番ダメなミスがプレーで出て、「練習だといいけれど、本番ではミスが出る」と言います。

本当に練習で良い当たりばかりが出ているのでしょうか?


・ドリル、確認、良いイメージで「ゴールを感じる」こと


→自分のスイングのクセを直すのは簡単ではありません。ドリル、素振り、鏡を見てチェックなど、何かを意識するだけで普通にボールを打つのではなく自分にとっての正しい目標とするスイング=ゴールを「常に」確認しながら感覚を覚えていくことです。




練習では、根気強く同じことを継続することは、もっとも大切です。

しかし、ボールの飛びは物理現象なので、スイングが変われば、すぐにボールの飛び方も変化します。


ですから、打ってみて良い感覚が出ないテーマはすぐに切り替えましょう。


慣れるまでに時間がかかるし、きちんと出来るのにも時間はかかります。ですから本当に良いショットが続けて出せるようになるには時間がかかっても構いません。


ですが良いテーマで取り組めば、例えば、スライスが出る、クラブフェースのトウに当たる、シャンク、ダフリ、なんでもいいですが、自分にとっての「大きなミス」は即座に減るものですので、そういったテーマで練習しましょう。



以上。



私は3年半も無駄使いしました。。。

あなたには、そうなって欲しくないのです。


せっかく一生懸命取り組んでいるのですから、もっと効率よく練習しましょう。

そうすれば、あなたのゴルフはもっともっと向上していきますよ。


私を見かけたらいつでも、何でも聞いて下さい。

私からは声はかけませんが、聞かれれば喜んでお応えします。



それでは今週も最後までお付き合い、ありがとうございました。



追伸:

しかし、難儀なスポーツをやってしまったものですね(笑)



本当のナイスショットと安定したスコアアップのために

A.Ishida




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