
今日はまずは、話題の若手二人のスイングを見てみましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=T2QYgW8feNU
コリン・モリカワ選手とマシュー・ウルフ選手。
意外とミスショットをしていて面白いですね。自分の持ち球と反対のボールは打ちづらいのでしょう。
ショットメーカーのモリカワ選手でさえ、シャンクのような当たりを出しています。
さて、生徒さんによく質問されるのが、
「どんなプロを参考にしたらいいですか?」
というもの。
私の返答はいつも歯切れが悪く、「誰ですかね~!?」
「参考にする」とは“お手本にする”ということであり、つまり真似をするということです。
スイングとは人によって異なるものです。
ですから誰かを参考にするというのは、ゴルフでは難しい面があります。
例えば、例に出した2人のプロのトップの形は全く違いますね?
どちらもPGAツアーで活躍しています。「どちらが良い」ということは無いという事です。
どちらも良いのです。
みな異なる方法で打っているのです。
例えば、モリカワ選手のトップの形は、フェード系のショットに向いています。
反対にウルフ選手のトップはドロー系に向いています。
しかし、あくまで「向いている」だけであり、人によっては、同じようなトップでも問題となっている人もいるのです。
安定して良いショットを打つには、ボールを打つ瞬間であるインパクトを正すことが必要ですね?
安定した良いインパクトを得るためには、再現性が高い動きで、かつ正しい軌道を描いてダウンスイングを行うことが求められます。
今回紹介した2人のプロも、トップの形こそ違えダウンスイングは共通して良いスイング軌道を描いてインパクトに向かっています。
ですから、もしプロを参考にするならばダウンスイングを参考にするべきなのですが、そこだけを真似しようとしても決して上手くできないのが、ゴルフスイングの難しいところです。
良いダウンスイングを行えない原因もまた人それぞれ異なります。
多くの人の問題はトップの形にありますから、もしかしたらプロのトップを真似たら、少しは問題が減り、ショットが良くなるかもしれません。
それでいつも安定して打てるようになるならば、そんなに良いことはないので、プロのスイングを吸収してしまいましょう。
ですが、もしプロと同じようにトップの位置を決めようとしても、上手くできないとしたら、それは別の事に取り組んだ方が良いということです。
私は何度も同じことをお伝えしますが、自分特有の問題を把握し、それを解消するように努めることです。
プロはプロ、友人は友人。自分は自分です。
私もかつて研修生だったころは、色々な人を見て
「あんな風に打てたらいいな~」
「こんな感じかな~」
などと真似をしてみたことが何度もありました。
しかし、決して上手く行きませんでした。
自分が上手く打てない原因を理解せずに、上手い人を表面的に真似てみてもダメだということが、今ならばよく分かりますが、当時はまったく理解していなかったので、色々とやりましたよ(笑)。。
まあ、何に取り組んだらよいのか?それが分からない、あるいは自己判断だけに頼るとしたら、誰かを参考にしてみるしかないですが。。。
さて、もしあなたが、プロのスイングを参考にするならば、なるべく身長や体形が近い人にしましょう。
そして、まずはそのプロの「アドレス」を真似てみましょう。
たいていのプロは、アドレスのバランスが優れているので、姿勢を真似て害はありません。
次に真似るべきは常に一定の“ルーティン”
ショット前の動作を一定にすることで、練習場通りのスイングをコースで出すことが出来るようになります。
最終的には、プロを参考にして骨組みを作り、中身を自分のスタイルにアレンジして、オリジナルのルーティンを作った方が良いでしょう。
反対に真似してはいけないのは、グリップ、腕や手首の動き、バックスイングのクラブの軌道、などです。
どうやってグリップして、どの様に腕や手首を動かして振り上げているのか?
それが始動やバックスイングの動き、スイング軌道、トップの形を決めます。
これらは全てつながってできているのでその中の1部分、例えば手首の形だけとか、腕の位置だけとか、クラブの軌道だけといった具合に、どこか1ヵ所だけを取り入れても、決して上手く打てるようにはなりません。
もちろん偶然うまく行くこともありますし、たまたまスイングの癖や傾向が似ていて、真似すると上手く打てるようになる可能性もゼロではありません。
しかしながら、ほとんどは無駄な努力と終わるでしょう。
活躍しているプロは、自分のスイングのズレを上手く修正してダウンスイングを行っています。
その修正の結果、良いスイング軌道を描いてインパクトしているのです。
ですから、もしプロを参考にするならば、スイングをスローモーションで分解して、ダウンスイングやインパクトでの微妙な調整の方法も真似る必要があります。
アドレスを真似て、バックスイングを真似て、トップの形を真似て、ダウンやインパクトでの微調整を真似て、、、、
つまり、プロや上手い人のスイングを参考にするならば、全てを真似しないといけないのです。
難しいことが分かりますね?(笑)
スイングは個性、みな異なるもの。
プロはプロ
自分は自分
人の事は気にせずに、自分の問題をきちんと把握し、改善の為に努めることです。
いつもこのニュースレターを読んでくださっている貴方ならば、必ずできますよ。
自分自身のスイングを確立しましょう。
応援しています。
今週も最後までお付き合いありがとうございました。
本当のナイスショットと安定したスコアアップのために
A.Ishida