
今週も、偶然の良いスコアに満足せず本質的にゴルフを向上させたい人のために記していきますね。
多くの方が、レッスンを受けたり、先輩に習ったり、上手な友人、知人のアドバイスに従ったりと、色々な方法でアドバイスをもらって上達を試みていますね。
先日このようなやり取りをしました。
Aさん
「3年間レッスンを受けているけれど、まだ100が切れないんです」
石田
「それで何を習っているのですか?」
Aさん
「フォローで肘が引けてしまう点です」
石田
「何のために肘の引けを直しているのですか?」
Aさん
「ちゃんと打つためです」
石田
「ちゃんとって?」
Aさん
「スライスしたり、ダフったり、シャンクとか、色々なミスを減らすためです」
石田
「なるほど。それで、それが直らないから100が切れないんですね?」
Aさん
「ハイ」
石田
「上手くできない、直らないことが解消されないのは何故だと思います?」
Aさん
「それが分からないんですよね。。先生の言うことも毎回違うし、練習では良いと言われています。本番は力んでしまうんでしょうか??」
石田
「上手くできない事を先生に伝えていますか?」
Aさん
「なんとなく。。」
石田
「では、ボールを打ってスイングを見せてください」
Aさん
「やっぱり、肘が引けていますね!」
レッスン後
石田
「どうですか?」
Aさん
「はい!肘の引けも無くなったし、なによりドライバーがスライスしないで打てたのは生まれて初めてです!」
何かを習得するのには、ある程度の時間は必要です。
しかし、良い修正を行うとスイングは「その場で改善します」
そして、必ず良いショットも出るものです。
教えてもらっても成果を感じられない場合、以下のようなことが考えられますので、どれかに当てはまっていないかチェックしてみましょう。
1)指導者の教えが間違っている
2)指導者の言うとおりにやっていない
3)練習が足りない
1)に関して
プロ、アマ問わず、誰かにアドバイスをもらっているのに上手く行かない場合は、たいていは指導者のアドバイスが間違っています。
一般的には、ゴルフの指導者は(プロ、アマ問わず)自分がやると上手く行く方法を伝えるパターンが圧倒的に多いものです。
スイングを修正して改善するための理論、仕組みなどを勉強をする場所、機会が無いために(プロのインストラクターでさえ)、自分の経験に基づいてのみ指導しているのです。
お医者さんが無免許で病気を診ているようなものです。
スイングは100人いれば100通り。
それぞれの違いに対応し上手く打てるようにしてあげるためには、様々なパターンを勉強し、様々な理論を理解したその上で、修正をしなくてはならないのです。
結果を出す方法論を勉強しなくては、とてもじゃないですが安定して良いショットを打てるスイングに向かわせることは不可能なのです。
病気を見落とすと命取りになりますが、スイングは何をやっても偶然上手く当たることがあるし死ぬわけではないので、あまり神経質にはならない事も理解できます。
しかし、「上手くできないな」と感じたら、すぐに「上手くできないから、どうしたら上手く出来るのかを教えてください」と訴えなくてはいけません。
そうしないと時間とお金を無駄に使うことになり、悪いスイングの癖を更に固めてしまうことになるでしょう。
「どうしたら上手くできるのか?」の回答が無い、あるいはその通りやっても上手く行かないのであれば、別の人に習ったほうが良いでしょう。
ちなみに先生と合う合わないという表現を聞きますが、合う合わないと言うこと自体あり得ません。
合わないのではなくて、上手く打てる方法を教えることが出来ないだけなのです。
ですから、合わないと思ったら、それはあなたが上手くスイングするために必要なことをアドバイスできない先生だと判断して他の人に変えましょう。
私のレッスンを受けていただいている方も、もし効果を感じていらっしゃらなかったら遠慮なく他の人に教わってください(笑)
それは、私の力不足という事ですので。
2)に関して
どんなに良い指導をして、すごく良いショットも出るようになっているのに「結果が出ない」とやめてしまう人がいます。
このような場合、見てもらっている時は、注意点に留意しているから良いのですが、自分ひとりで練習に行ったり、コースに出ると全く元通りのスイングになってしまい「当たらない」だから「結果が出ない」となっているものです。
そんな方は、レッスンしていても分かりますが、少し休んだりするとすぐに元に戻ってしまい、上手く打てなくなるのです。
自分のスイングの癖というのは、「癖」ですから、注意していても出てしまうのです。
でも、気をつければまた上手く打てるのです。
上手く行かないのは、単に注意不足。
とは言え、1度しか打てないコースで、スイングの事を考えるのは難しい面があります。
練習である程度できても、コースではその精度が下がるのが普通です。
本来ならば、あまり頭で考えなくても出来るところまでやって、初めて良い結果が出るものです。
しかし、そうなるまでにはかなりの反復練習が必要になります。
まだまだそこまで、練習を出来ていず、練習でも満足に打てないような方がプレーにいって何かを試しても、上手く打てるようにはなりませんね。
実際は少し自分のスイングを良い方向に向かわせるポイントに留意していれば、良いショットの出る可能性が増して、大きなミスが出る可能性が減るものです。
ただし、スイングの状況やその人の能力によっては、少しの変更では全然変わらずに、「当たらない」状況から脱出できない人もいらっしゃいます。
上手く行かなければ、やはり指導者に、「上手く行かないが、何が悪いでしょうか??」と聞かないといけません。
それと、自分流は、置いておきましょう。とりあえず言われた事を完全にやってみる事。それで、ダメならば、違う方法を見つけるか、指導者を変えること(笑)
いずれにせよどんなに素晴らしいアドバイスがあっても「2~3回練習して、夢のように良くなる」という様な事はありえません。反復練習をして身につけてください。
3)に関して
2で、少し触れましたが、練習が足りなければ、何をやっても向上しません。。
というか自分のスイングの癖に戻るだけです。
上手く行く方法を教えてもらったら、練習で反復して、「身につけること」です。
新しい動作を癖になるまで練習して下さい。
さて、私の見解としては、教えてもらって頑張っているのになかなか上手くならないとしたら、その原因はほとんど1)にあるでしょう。
例えば、歯が痛くて歯医者さんに行って、虫歯ですと言われ、治療したと仮定します。
しばらく通って治療が終わったと言われても、歯の痛いのが治っていないとしたらどうですか?
「先生、まだ歯が痛いんですけど?」と言いますね?
これがゴルフとなると
歯が痛いのを治したくて歯医者に行きました。
治療してもらいました。
でもまだ歯が痛い
でも先生は虫歯は治ったと言うから、痛いのは気のせいだろうと思う
しばらく我慢してやはり痛いのでもう一度歯医者さんへ
「先生虫歯は治ったんでしょうけど、歯が痛いのが治りません。歯槽膿漏でしょうか??」
などとなります。
実際はこんな呑気なことはしませんね?
3年習っても100が切れない
は、先生の責任は大きいですが、半分はその先生に習い続けている自分の責任でもあるのです。
視野を広げてみましょう。
世の中には色々な指導や方法があります。
プロと言えない指導者が多いので、吟味も必要でしょう。
生徒が優秀で、偶然結果を出してしまったような先生ではなく、実績を長年に渡って出している先生に習いましょう。
結果を出す方法を知っている人に習えば、最短距離で上達を図れるものです。
アマチュアの人に習うのは、メンタルや経験から学ぶこと、プレーの時の対応方法などを向上するのには役立つこともありますが、スイングの技術的な指導はほぼ「時間の無駄」だと思います。
上達あるいは、その予感を確実に感じられていなければ、先生を変えましょう。
是非、良い先生を見つけてください。
そうすればあなたの霧が晴れてもっと楽しくゴルフが出来るようになるでしょう。
では、また来週。
追伸:
最近YouTubeを見まくって、色々なことを試しては「これだ!」と発見を繰り返している石田です。上手くなり過ぎちゃったらどうしよう。。
本当のナイスショットと、安定したスコアアップのために
A.Ishida